ヒューマンネットワークグループ代表 齋藤伸市ブログ

保険金使用に関する指示書

今回は、「保険金使用に関する指示書」を作ろう、
ということを書かせていただきます。

社長に万が一のことがあった場合に入る、
保険金の使途を事前に決めておいて、
それを指示書として
後継者や親族に残すという話です。

弁護士の先生に見解を訊いたところ、
「法的な拘束力は無いけれど有効である」
ということでした。

ところで、オーナー経営者の皆様におかれましては、
会社で経営者の保険に入られていると思います。
とはいえ、万が一の場合に入る保険金については、
あまり意識されていないのではないでしょうか?

社長に万が一のことがあると、
会社に保険会社から保険金が入ります。
そこに、いろいろな利害関係者が登場します。

まず、遺族ですが、
保険金が入ったなら、多額の死亡退職金がほしい。
株価が高騰して、相続税が大変だ!
死亡退職金で相続税を払いたい!
そのように望むでしょう。

一方で、会社側としては、
社長が亡くなって、取引先が少なくなるかもしれない。
売上が減るかもしれない。
従業員が辞めてしまうかもしれない。
不安なので、退職金の支払いは抑えて、
会社に運転資金をストックしておきたい。
と考えると思います。

それから、外部とか兄弟に株主がいたとします。
保険金が入ったと知ると、
株を買い取ってほしい、
と要求してくるかもしれません。

また、取引銀行はどうでしょうか?
社長が亡くなった信用不安は否めず、
保険金で返済させて、リスクを減らしたい。
内入れを要請される可能性があります。

そこで関係者で話し合うということになりますが、
お互いが相反する思惑を持っているので、
意見がまとまるわけがありません。

それを解決する手段として、
事前の「保険金使用に関する指示書」作成を
お勧めしたいわけです。

予め、指示書を作成をしておけば、
前記の通り、法的な拘束力はありませんが、
社長の指示(想い)を文章として残せるので、
対立は防げると考えられます。

遺言書までは踏み込めないかもしれませんが、
指示書であれば、如何でしょうか?
退職金の金額は〇△万円にしよう。
株主から株を買い取ろう。
と決めて、指示書に書き記しておくのです。

とはいえ、経営者の方お一人では、
どう分配すればいいのか?
どうすれば税務上有利になるのか?
と判断するのは難しく、大変だと思います。

そこで、我々が社長様に代わって、
最も理想的な形になるように、
「保険金使用に関する指示書」の作成をいたします。
何なりとご相談くださいますと幸いです。

2017年8月 3日 09:00 | いろいろ気づいたこと, オーナー家の相続・事業承継 | トラックバック(0)

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