正しい叱り方とは?
先日、ある勉強会に参加しました。
講師は、カー用品大手
"イエローハット"の創業者の鍵山先生です。
一時間ぐらいの講演が終了し、
ある参加者(経営者)から質問がありました。
「経営者は従業員に、何に対して厳しく叱るべきか。」という内容でした。
鍵山先生は
「まず、叱るときは自分の感情に左右されては駄目です。
その時の気分でころころ変わっては、従業員はどうしたらよいか迷ってしまうでしょう。
そんな叱り方をしても結果はよくありません。」
と仰いました...。
「私が従業員に対して叱るのは、立場の弱い者に対して見下す態度をとった場合や、
初めから駄目なことがわかっているのに、案の定、失敗した時
そのような場面に直面したら、胸倉を掴んででも強烈に叱りつけます。」
「でも、叱る時に大切なことは、考えが一貫していなければいけないということです。
そして、自分自身を律することが重要です。」
そのように、おっしゃられました。
話をお聞きしていて、我が家の些細な情景が思い浮かびました。
先日の朝、娘が顔を洗ってタオルを使いっぱなしにした時のことです。
怒りがこみ上げてきて、怒鳴ろうと思いました。
でも、躊躇してしまったのです。
「お父さんだってパジャマを脱ぎっぱなしにすることがあるでしょう。
この前だって、お母さんに怒られていたじゃない!」
と逆に言われてしまう気がしたのがその理由です。
父親とはいえ、所詮、同じ穴の狢(むじな)。
要するに、怒る資格が無いのではないかと思うやましさがあったからなのでしょう...。
子供の時に両親から叱られることがよくありました。
でも、怒られたことを素直に聞けなかった理由をよくよく考えてみると、
両親の言い分に一貫性が無かったことを子供心に感じていていたからです。
でも、口ごたえすれば頭ごなしに「親に逆らうのか!」と言う事になってしまいます。
その理不尽さが、後々にまで引きずる結果になってしまう事がよくありました。
鍵山先生のお話の内容を自分自身に当てはめてみると、
私は従業員に対しても家族に対しても怒ることが出来なくなってしまいます。
自分自身に甘いということが垣間見られるからです。
厳しく叱るには、先ず己に対し厳しく律しなくてはならない...。
この経営者の質問と鍵山先生の答えは自分にとって実に感動的でした。
再度、鍵山先生のお話を要約すると、
「叱ることは、常に一貫していなければならない。
自分自身を厳しく律しているからこそ強烈に叱ることができる。」
...とっても大切な事を学びました。
鍵山先生のお話しは、今後も聞かせて頂く機会があると思います。
折々紹介させていただきます。
ご意見を伺えれば幸いです。