バーゲンセールの秘密
割引セールをいろいろなところで目にします。
中には出血サービス9割引、なんていう大廉売も...。
これで不要なものまで買ってしまった、
なんて経験はありませんか...?
ところで、仕入値700円のものを1000円で売れば300円の利益になります。
これが9割引なら、(たとえ売れても)売上げはたった100円...。
仕入れ値が700円であれば、
600円の赤字になってしまいます。
一見、採算を度外視した大セールですが...。
なぜこのようなことをするのでしょうか?
売れないから、頭にきて投売りした訳ではないでしょう。
(多分)この会社に利益が出ているからなのです。
仮に、この会社で1000円の利益が出ていたとします。
何もしなければ、
1000円×40%(実効税率)=400円の税金を支払うことになります。
そこで上記のようなセールを行って、600円の損を出すと、
1000円の利益と相殺され、
(1000円-600円)×40%=160円の税金で済みます。
さらに100円の売上げがありますので、実質60円の支出となります。
すなわち、何もしない場合に比べ400円-60円=340円
の資金をプールできるのです。
また、不良在庫を整理することもできます。
1.デッドストックを抱えたまま、高額を納税する...。
2.不良在庫を一掃して、340円の資金をプールする...。
どちらかを選択するとすれば、2.を選びませんか?
セールには、このようなからくりがあったのです。