ヒューマンネットワークグループ代表 齋藤伸市ブログ

「厚生年金」の誤解

年齢が65歳に達すると、公的年金では、
「老齢基礎年金」と「老齢厚生年金」(以降「厚生年金」とする)を
お受取りになれることは、よくご存じだと思います。

このうち、「厚生年金」については、
在職老齢年金の支給停止という仕組みがあり、
厚生年金保険に加入しながら「厚生年金」を受ける場合に、
年金額の支給調整が行われます。

高額の報酬を受けると全額支給停止の状態となり、
「厚生年金」を受取ることが出来なくなります。
そのため、役員報酬を減額するという話も、時々耳にします。

また、「支給停止」という言葉から、
後から貰えると誤解されている方もいらっしゃいますが、
実際は「不支給」ということで、
決して後から貰えるわけではありません...。

さて、70歳になると厚生年金の被保険者資格を喪失し、
厚生年金保険料を支払う必要は無くなります。
でも、70歳を超えていても、
会社(厚生年金の適用事業所)から報酬を得ている場合には、
「70歳以上被用者該当届」を提出し、
被保険資格は喪失したとしても、支給調整は継続します。

ここで注意をしなくてはならないのは、
「70歳以上被用者該当届」の届出を知らないで、
年金をそのまま受け取ると不正受給となることです。
調査等で発覚した場合には、返還することになります。
十分、ご留意ください。

なお、会社からの収入以外、
例えば、個人所有の不動産の賃貸収入等は、
収入として合算しなくてもよいようです。
詳細につきましては、社会保険労務士等、
専門家にご確認ください。

公的な年金が期待できないのであれば、
民間の年金型の保険に加入するなど、
自衛の手段を考える必要があるでしょう?
皆さまは、「人生100年時代」の備えは万全でしょうか?

2018年1月18日 14:00 | いろいろ気づいたこと | トラックバック(0)

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